2019年の読んだ本ベスト

沙羅さんこんばんは。

今年読んだ本の話をしましょう。

数的には多くは無いのですが、
選りすぐりの本たちなので、退屈な思いはさせませんよ。

【小説】まず良かったのは、夏目漱石の「草枕」。
名作なのでいつかは読まなくてはと思い過ごしていましたが、今年やっと読めました。

旅日記・紀行文的な語り口の中にも、漱石の芸術への鋭さと狂気が入り混じっていて、
大変面白かったです。どことなく泉鏡花的なところもあり。

次は南米の作家ボルヘス

読んだのは「ボルヘス詩集」「伝奇集」「アレフ」「創造者」。。と数冊読んでみたのですが、
この方詩人でいらっしゃるので、やはり詩集が面白かったです。

世界を形作っているのは何なのか?

世界があるから本があるのか、本があるから世界があるのか、わからなくなるようなボルヘスワールド。
一度お試しあれ。

次は日本の古典で上田秋成の「雨月物語」。円地さんの現代語訳で読みました。
訳も素晴らしく、内容も素晴らしいので、ぜひぜひおススメです。

溝口健二監督の、同名映画「雨月物語」も傑作ですので、まだでしたらこちらもどうぞ。

文豪トーマス・マンの「ブッデンブローク家の人々」も今年読み終わりました。
なかなかの読書体験でした。

そして前にも話した中国の洪自誠の「菜根譚」も、もう一度推しておきます。
どこかのタイミングでこの本が助けてくれる時が来るかもしれません。

【絵本】絵本で今年一番良かったのは、シャーロット・ゾロトウの「ねえさんといもうと」。
是非図書館で探してみてください。

【漫画】漫画で良かったのは萩尾望都の「11人いる!」。
昔の漫画ですが、問題として提起されているのは、今も十分通用する事柄なので、
名作に時代など関係がないのがわかります。

とりあえず、今回はここまでにしておきましょうか。
今年の良かった映画、音楽はまた日を改めてお伝えします。

淳一